普通に CentOS をインストールすれば、パッケージ管理ツールの yum もインストールされることが多く、「あるのが当たり前」 と言う認識の方も少なくないと思う。通常は敢えて外す理由もなく、あまりインストールだのアンインストールだのを意識しないパッケージなので、OS がインストール済みのサーバーで yum install を実行して "-bash: yum: command not found" と言われると、面食らうかもしれない。

CentOS に yum がないのは 「携帯電話を買ったら充電器 (=AC アダプター的存在) が付属してなかった」 に匹敵する状態にも思えるが、root 権限が使える一部のレンタル・サーバーでは、初期状態で yum がインストールされていないことがある。仕事で何度か使ったことがある 「使えるねっと」 の VPS もこの口で、OS インストール済みのサーバーを (ブラウザー経由の管理ツール等を使わずに) 自力で管理する場合は、yum を何らかの方法で手動インストールしなければいけない。まァホスティング会社やサービスによっては、問答無用で全てのパッケージを突っ込まれて究極に肥大化していることもあるので、「不要なものはインストールしない」 と言うスタンスの方が健全だ。

何はともあれ、まずは /etc/issue を見るなどして現在の CentOS のバージョンを確認し、近場のミラー・サーバーから yum 関連パッケージを入手する。"yum" で始まるパッケージはいくつかあるが、とりあえずは

  1. yum
  2. yum-fastestmirror
  3. yum-metadata-parser

があれば大丈夫だろう。yum-updatesd はパッケージを勝手に更新されてトラブルの原因になる恐れがあるので、インストールしない。

環境によっては、依存関係にあるパッケージがいくつか不足しているかもしれない。rpm コマンドを叩いてエラーが出たら、ミラー・サーバーから必要なパッケージを入手してインストールする。依存関係の不足を知らせるエラー・メッセージから必要なパッケージ名がわかりにくいのは、libxml と python-urlgrabber 辺りか。SSH 経由で yum が使えるようになれば、もう無敵だ。

尚、root 権限を持つと気が大きくなりがちだが、レンタル・サーバー等、遠隔地にあるマシンをインターネット経由で操作する際は、調子に乗り過ぎて iptables で自らを締め出したりしないように注意。ファイア・ウォールの設定は、自作スクリプトや cron 等方法は何でもいいので、一定時間経過すると正しく機能していた状態に戻す仕組みを作って一歩ずつ着実に進めると、「助けてぇ~」 とホスティング会社に泣きついて恥をかくリスクを軽減できる。

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