我が家の仮想化環境の中心になっているのは VMware ESXi 4.0 と VMware Server 2.0 だが、その主力 ESXi は実は素の 4.0 で、Update 1Update 2 は適用していなかった。多忙を理由に単にサボっていただけのような気もするが、我が家の環境で特に不具合はないし、積極的にアップグレードしたいと思う理由がなかった、と言うこともある。

さて先日、ESXi とは何の関係もないところで、2TB の SATA HDD を 1台購入することになった。今までに焼いた DVD-R のデータを HDD に格納して、居住空間を圧迫する大量の円盤を始末するため、録画した (けど観ていない) TV 番組の動画データを NAS (LinkStation LS-WH2.0TGL/R1) から逃がすために大容量の HDD が必要だと言う説得を繰り返し、妻の許可が下りたのだ。TV 番組を録画して放置する常習犯は妻なので、多少は後ろめたいところがあったのだろう。

ところが HDD の購入許可が下りたのはいいが、肝心の我が家の物理サーバーには、これ以上 HDD を格納するスペースがないのだった。

ESXi が稼動する Dell PowerEdge 830 の 3.5" HDD x4 の収容スペースは 4年以上前から満員で (&1台も故障していない!)、昨年秋に自作した省スペースのファイル・サーバーも、3.5" HDD x2 で埋まっている。eSATA で接続するにも各サーバー機のマザーボード上のコネクターに空きはなく、PCI カードによる増設も、PowerEdge 830 は ESXi が認識できるか怪しいし、自作ファイル・サーバー唯一の PCI カード・スロットには、既に増設 NIC が挿さっていてアウト。

性能面での大幅なデメリットには目をつぶって、手元にある USB 接続の SATA HDD スタンドを使う手もある。しかし大量のデータを長時間に渡って読み書きし続けると言った I/O 負荷の高い使い方が予想されるので、CPU パワーに難があり、リソース制限ができない VMware Server 上で仮想マシン (以下 VM) が稼動する自作ファイル・サーバーにはやらせたくない。一方の ESXi では USB デバイスはマトモに使えず、Windows クライアントに内蔵または外付けするのは、要件的に論外。

どうしたものかと頭を悩ませていると、ESXi 4.1 で 「USB パススルー」 なる機能が追加されていることを知った。これは親機に接続した USB デバイスを VM に認識させる機能で、先の例では、USB HDD スタンドに乗せた HDD を、ESXi 上の VM が外付け HDD として使えるようになるわけだ。これはもう ESXi を 4.1 にアップグレードするしかないだろと言うことで、方針が定まった。

前置きが長くなってしまったので、具体的な作業はまた次回。

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