先日 10/07、GALAPAGOS 005SH (以下 005SH) へのメジャー・アップデート提供が始まった。このアップデートで Android のバージョンは 2.2.1 から 2.3.4 になり、事前の告知では、レスポンスの向上やバッテリー効率の改善等々、様々な改良が施されたと謳われている。

従来のアップデートと異なり、今回の 「メジャー・アップデート」は OS をアップグレードすることになるので、不測の事態が発生する可能性もある (特に自分でインストールしたアプリ等)。しかしこの手の誘惑に対する耐性があまり強くない僕は、公開初日にアップデートを敢行した。

アップデート作業自体は 30~40分で終了。ビルド番号が S4040、Linux カーネルが 2.6.35.7-perf sharp@B1311010L #1 になった。

初回起動時にホーム・アプリが標準のものになっていたのと、ドロワー内で多くのアプリのアイコン「×」になっていたことで一瞬怯んだが、改めて 005SH を再起動させると、ホームは常用する ADWLauncher EX になり、アプリのアイコンも復活した。ただ再起動後もホーム画面に配置したウィジェットが全滅している (=読み込みに失敗して起動できない) 状態は変わらず、バックアップしてあった設定をリストアしても回復しなかったため、改めて手動で再設定する必要があった。

2.3 での変更点は、005SH のまとめ Wiki でわかりやすくまとめられている。アップデート後にしばらく使ってみて、目に見える追加機能以外で気付いた主な改善点は、次の通り。

  1. 全体的に動作が軽快になった。
  2. 何も操作をしていないときのバッテリー消費量が少なくなった。
  3. ベンチマーク・ツール Quadrant Standard Edition の平均スコアが 800点台 → 1,400点台に向上した。
  4. OS やアプリ上でインストール済みアプリの一覧作成が速くなった。
  5. メディア・プレイヤー UPnPlay で DLNA サーバー上のオーディオ・データを再生中に他のアプリで I/O 負荷が高い操作をしても、UPnPlay がクラッシュしなくなった。

追加機能で嬉しかったのは、電源ボタン長押しから再起動できるようになったこと、バッテリー残量や Wi-Fi 接続状態等の推移をグラフ表示できるようになったこと、標準 IME (iWnn IME - SH edition) で英語入力での (予測) 変換確定時に単語直後に半角スペースを自動挿入する動作の ON/OFF を切り替えられるようになったことだ (もちろん OFF)。特に文字入力の半角スペース自動挿入には非常にストレスを感じていて、この機能を無効にできることと、005SH の [文字(かな/英)] キーによる日英入力切替に対応していると言う点 (だけ) で ATOK 購入を検討していたので、ちょうど今回のアップデートで標準 IME が対応してくれたのは嬉しい。

ベンチマークのスコア向上に現れているように、"4." や "5." はディスク I/O が効率化された結果だと思う。全体的に嬉しい変化が多く、今回のアップデートでは「OS が変わると、同じハードウェアでもこれほど変わるのか」と感心させられた。

一方、残念ながら不具合もある。僕の環境で発生した現象は次の通り。

  1. Wi-Fi 使用中不定期に Wi-Fi 接続を見失い、再接続できなくなる。復旧方法は端末の再起動。給電中は発生せず、バッテリー稼働中に頻発する (Wi-Fi アクセスポイントの再起動で復旧すると言う説もあるが、確認できず)。
  2. 稀に画面が暗くなり (真っ暗に近いが、かすかに表示されている)、操作に支障を来たす。動作はしているので、端末の再起動で復旧する。

他にも僕の環境では発生していないが、3G 電波を正常につかめなくなって通話やデータ通信に支障が出る、一部で「圏外病」と呼ばれる現象もある。これは 005SH と同時にほぼ同内容のメジャー・アップデートが提供された 003SH でも、少なからず発生しているらしい。

しかし不具合 "1." の Wi-Fi エラーは、けっこう深刻だ。005SH でネットワーク周辺の設定を変えてみたり、通信制御系やタスクキラー系のアプリを設定変更したりアンインストールしたり、バックグラウンドで通信するアプリの設定を変更したりと足掻いてみたもののいずれも効果がなく、現在は手詰まりの状態。Wi-Fi 接続時間にもより、稀に調子がいいときは数日間発生しないこともあるが、大抵は1日に 1~3回程度の頻度で発生する。さて、どうしたものやら・・・。

4 Responses to this entry.

  • Natz:

    現在、現行の Wi-Fi アクセスポイント (MZK-SA300N2) との相性を疑って、既に退役していた古いアクセスポイント (WLA2-G54C) を引っ張り出して来て検証中。これでダメなら、もう完全にネタ切れかな。

  • Natz:

    WLA2-G54C でテストを始めて 1週間。今のところ Wi-Fi エラーは発生していない。
    ひょっとして、これも「相性」なんだろうか・・・?

  • Natz:

    WLA2-G54C を復活させて約 2週間と少し、Wi-Fi エラーが 3回発生した。MZK-SA300N2 よりは明らかに頻度が低いが、やはりダメだ。
    一説によると、11/28 に Wi-Fi と圏外病対策のアップデートが公開される、とのこと。これに期待して待つしかないか。

  • Natz:

    11/28 公開のアップデートを適用後しばらく様子を見ていたが、Wi-Fi エラーは解消された模様。10/07 から約 2ヶ月間の苦難を乗り越え、ようやくマトモに使えるようになった。