Eee PC 900HA を購入して、モバイル接続方法をどうするか悩んだ話の続き。

初めてノート PC を購入した僕はモバイル接続に関しても初心者でイマイチ勝手がわからなかったが、アレコレ検討した結果、僕の利用形態の場合は既存の Advanced/W-ZERO3 [es] の料金プランを、現行の「ウィルコム定額プラン」+「データ定額」→「新つなぎ放題」+「話し放題」に変更して使うのがベスト、と言う結論に達した。

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WILLCOM 料金プラン比較 (クリックで拡大)

新ウィルコム定額プラン」は従来よりも上限に達した際の合計金額が低く(¥6,700 → ¥5,700)、PC のモデムとして利用した場合も上限金額がかさ上げされないのがメリットだが、パケット通信料が「データ定額」併用時の 8倍と高く、速攻で上限に達してしまう。サービス開始前後には「超お得なのでぜひお乗換え下さい」的な広告メールが届いていたが、よく検証せずに乗り換えてしまうと、あまりデータ通信をしないユーザーは無駄に高くなる可能性がある(「ウィルコム定額プラン」には戻せない)。(※ 2009-05-19 追記:オンラインや電話の自動応答では不可だが、電話でオペレーターに依頼すれば戻せるとの情報あり。料金プランの件でオペレーターと話すには、WILLCOM の電話/通信機器から 116 にかけた後、メニューの [1]→[3] で OK)

「新ウィルコム定額プラン」のパケット通信料は 1パケットあたり ¥0.084 で、上限の +¥2,800 で通信できるのは 33,333パケット。1パケットは 128バイトなので、僅か 4.07MB 程度のデータなど、Ad[es] だけならまだしも、PC モデムとして利用すればすぐに流れてしまう。従って「¥2,900 からスタートして上限までは使った分だけ」と言うより、僕の場合は常時 Max の「¥5,700 の定額制(※通話料は別)」と考えた方が間違いがない。

と言うことは、今まで「データ定額」の定額分 ¥1,050(100,000パケット)をオーバーしたことがなく、通話料以外は ¥2,900+¥1,050=¥3,950(上図ピンク範囲) で済んでいた僕は、Ad[es] だけで今までと全く同じ使い方をしても、実質月額 ¥1,750 の増額になる。割安になるのは、Ad[es] と 900HA で上図オレンジと黄緑の線が交差する 266,667パケット(約 32.6MB)以上のデータが流れた場合だ。

となると月額 ¥1,780(商品代金込) で「新つなぎ放題」を新規契約してもあまり変わらないような気もするが、これは本来 ¥4,680 が 24ヶ月間 ¥1,780 に値引きされるだけなので、24ヶ月経過後はデフォルト金額(商品代金がなくなって接続料のみの ¥3,880?)に戻りそうだし、「ウィルコム定額プラン」+「データ定額」のままの Ad[es] は相変わらず「データ定額」の定額分を気にしながら使い続けることになるので、不採用。

一方、「新つなぎ放題」の安さは魅力的だが、通話料に落とし穴がある。「新ウィルコム定額プラン」の通話料は対 070 が無料、固定電話が ¥10.5/30秒、他社携帯が ¥13.125/30秒なのに対し、「新つなぎ放題」は対 070、固定電話、他社携帯全て ¥31.5/30秒と割高だ。Ad[es] が唯一の音声端末を兼ねる僕としては、通話料が高いのは痛い。

例えばある月の通話料が「新ウィルコム定額プラン」で ¥2,100 の場合、全て他社携帯との通話とすると(※僕は PHS の無料通話を活かせる相手はほとんどいない。家族も皆他社携帯で、特に妻は「PHS なんて絶対にイヤ」とのこと)、通話時間は 160単位(80分)。同じ時間「新つなぎ放題」で他社携帯と通話すると ¥5,040 になる。同様に「新ウィルコム定額プラン」で ¥3,150 だと、「新つなぎ放題」では ¥7,560。これではデータ通信部分で ¥1,820 のアドバンテージがあっても、簡単にフッ飛んでしまう。

しかし「新つなぎ放題」専用オプションの「話し放題 (¥980/月)」を付加すると、通話料は「新ウィルコム定額プラン」と同じになる。よって合計月額利用料の最強プランは、恐らく「新つなぎ放題」+「話し放題」の ¥4,860/月だろう。「新ウィルコム定額プラン」との差額は ¥840/月。

ただ「新つなぎ放題」は、2年縛りで契約解除手数料が ¥9,975。「新ウィルコム定額プラン」の 1年縛りで契約解除手数料が初年度 ¥4,200、2年目以降 ¥2,100 に比べると厳しい。でも W-VALUE SELECT で加入の場合は契約解除手数料免除と謳われているので、僕は気にする必要はない。・・・と読めるが念のためサポートに問い合わせてみたところ、やはり免除対象になるようだ。契約解除・変更の時点で W-VALUE SELECT の 24ヶ月が終了している場合でも OK らしい。

僕はモバイル機器としての Ad[es] には満足しているが、不運にも「人口カバー率 99%」でカバーされないエリアをたまに訪れるため、ハッキリ言って PHS はまだまだだと感じている。PHS の特性上致し方ない部分はあるが、東京 23区内でもたまに怪しいエリアに遭遇する。従って現時点から更に 2年も PHS を使い続けるかどうかはわからないし、同じ PHS でもより高速なサービスが始まったら乗り換える可能性もあるので、縛り期間や契約解除手数料云々の話を気にしなくていいのはありがたい。

と言うことで散々悩んだ結果、「新つなぎ放題」+「話し放題」に決めた。実際の使用に際しては 900HA と Ad[es] を Ad[es] 付属の USB ケーブルで接続するのが最も低コストだが、Ad[es] のバッテリーを消費してしまうので、W-SIM ジャケットを使うことにする。I-O DATA の USB-WSIM
が、安くて入手も楽だ。

ちなみに上図の薄紫グラフは、EMOBILE が主に各社ネットブック製品等とセット販売している「にねんMAX」を参考までに載せてある。これが従来の「ウィルコム定額プラン」+「データ定額」に加算されることを考えると、イニシャルコストが激安で通信速度が高速でも、Eee PC 900HA は普通に買っておいてよかった。

Eee PC 900HA の OS を 英語版 Windows XP Professional に入れ替えた僕が、USB-WSIM のドライバーや付属ツールのインストールでつまずく話は、また別の機会に。

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