唐突にオープンソースの Web OS、eyeOS を思い出したので、最新版の 1.8.5.3 をインストールしてみた。1.1.0.1
を何となくインストールして少しいじって放置していたのが、約 2年前。バージョンの数字も内容も、大きく変わっているようだ。

付属の "README.txt" によると動作環境は

Requirements

Server
The main requirement for a new eyeOS Installation is a PHP compatible Web Server with PHP 5 or higher.
We recommend to use a server with Apache Web Server and PHP 5, but other webservers with PHP support are able to run eyeOS, as well.
eyeOS has its own virtual file system and does not require a database to work. You will however need the capability of uploading files and directories to the webspace and to be able to change folder permissions.
More help on getting a server installed along with eyeOS can be found at our Setup eyeOS

Client (Web Browser)
Your browser needs to be standards-compliant and support CSS. This includes the common modern browsers:
  * Mozilla Firefox 2 and higher
  * Internet Explorer 6 and higher
  * Safari 3 and higher
  * Opera 9.5 and higher (It does not support right click, so you have to use "ctrl + click" instead!)
We strongly recommend the latest version of Mozilla Firefox to be able to see and use all the eyeOS effects.

と言うことで、古い Linux では PHP が引っかかるかもしれないが、インストールは相変わらず簡単だ。

$ tar xvfz eyeOS_1.8.5.3.tar.gz ← Apache のドキュメントツリー内の任意の場所で展開
$ mv eyeOS eyeos-1.8.5.3 ← 複数バージョン並存のための個人的措置。通常は不要
$ ln -s eyeos-1.8.5.3 eyeos ← 同上
$ chgrp apache eyeos-1.8.5.3 -R ← 所有グループを Apache に変更
$ chmod 770 eyeos-1.8.5.3 ← Apache が書き込みできるようにパーミッション変更

この後 "README.txt" にあるように、上記の例では "http://~/eyeos/" にブラウザーからアクセスし、管理ユーザー root のパスワード等を設定するだけで OK。ログイン後にデスクトップ(的場所)を右クリックして "Preferences" → "Administration" → "Manage users" で、任意のユーザーを作成できる。

20090625a_1.jpg
デスクトップ (ブラウザーは Firefox)

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アプリケーション一覧

約 2年前とは格段に進化しているのが一目でわかり、このような擬似的な OS がブラウザーの中で、自宅サーバー上で動作するのには感心させられる。ただ "eyeSheets" を起動するとウィンドウタイトルが "Spreadsheet"、"eyeDocs" を起動すると "Word Processor" 等、アプリケーション名とウィンドウタイトルが違うのは違和感がある。

アプリケーションを立ち上げたりデータを作成したりとしばらく触っていると、以前も少しいじってそのまま放置することになったそもそもの疑問が、再び湧き起こって来た。便利に楽しく使っている光景がイメージできないのだ。この Web OS と呼ばれるモノを我が家で活用するとしたら、どういう使い方があるだろうか?

まず自宅内では 100% 必要ない。外出先でも必要ない。ノート PC を持参していれば Windows の「オフライン ファイル」で重要なデータは参照できるし、いざとなったら VPN がある。客先やネットカフェ等で重要なデータを参照する必要に迫られる緊急事態が発生するかもしれないが、そのために重要なデータを Apache のドキュメントツリー配下に別途置くのは、セキュリティ的にもディスクスペース的にも論外だ(そう言えば僕はネットカフェを利用したことがない)。eyeOS 上に保存したデータに携帯電話からアクセスできるのは面白いが、あまり実用的とも思えない。企業等では用途を限定したシンクライアントとしての可能性はあるが、自宅サーバーに導入してとなると、なかなか使いどころが難しい。

だが「じゃあやっぱり必要ねーじゃん」と思ったそのとき、ふと閃いた。データの受け渡し用として、自分ではなく外部の誰かに使ってもらうのはアリかもしれない。メールに添付するにはサイズの大きいデータを送る場合、現在は自宅 Web サーバー上の認証で保護された場所に置いて URL と認証情報をメールで送信、「ダウンロードしてください」としている。これがやり取りする頻度が高い相手であれば、専用のアカウントを用意しておいてデータをアップロードし、「例の場所に置いときました」とできる。これなら例の SSL 証明書も活かせるし、eyeOS のインターフェイスの完成度はけっこう高いので、受け入れてもらえる可能性はありそうだ。日本語が扱える立派な(?)スプレッドシートやワープロ等は、残念ながら役に立たないが。

ただこう言う使い方をする場合は、言語が英語なのがネックになって来る。使い方をどうオリエンテーションするかも問題だし、バラつきのある利用者の IT リテラシーも壁を高くする。

とりあえず周辺の誰かに実験台になってもらい協力を仰いで、様子を見てみるか。

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