別に Microsoft 社や同社の製品に敵対心を持っているわけではなく、マイナスポイントも少なくないもののクライアント用 OS としては Windows シリーズが(慣れもあって)最も使いやすいと思うし、今後も Windows シリーズを初め同社製品を使い続けることになると思うが、Office 2007 から導入された新インターフェイス「リボン」はツールバーが無駄にデカくて嫌いだ。Windows 7 では「メモ帳」すらリボン臭くなっているのが、誠に面白くない。Eee PC 900HA のように変則的なアスペクト比のワイド画面で上下方向が狭い製品が多いネットブック等では、これは厳しい。

と言うこととは直接関係ないが、我が家の「標準」オフィススイートは OpenOffice.org (以下 OOo) だ。1.0 の頃から使い続けている OOo も現在の最新版は 3.1。今や Microsoft Office (以下 MS Office) との互換性を含めて完成度は十分実用的なレベルにまで高まり、特定のベンダー製品に拘束されることを嫌う日本国内をはじめ世界各地の自治体や企業で正式採用 (多くのケースでは MS Office からの移行) される等、着々とシェアを広げている。

「モ○の方がやる気が出るのに」 (←ピンクのクマの関連製品。多分これのことか) と言う妻の不満を黙殺して、我が家の家計簿は Calc でゴリゴリと作った硬派なスプレッドシート。日頃「英語に馴染むため OS やアプリケーションはなるべく英語版」が持論の僕も、オフィススイートは日本語が正常に扱えないと意味がないため、素直に日本語版を使っている。他にも ODBC ドライバーをインストールすれば MySQL 上の DB をデータソースとして利用可能で (もちろんドライバー次第で他の DB にも対応)、DB 上の住所録を参照して加工した Calc データを Writer で年賀状の差し込み印刷に使ったり、Base でデータ操作用のフロントエンドを作ったりと様々な用途に活用できるので、○モの出番はない。ちなみに家計簿や住所録は AIR/Flex でよりカッコよくスマートに作り直したいと考えているが、時間と気力が確保できずにズルズルと延期中。

と、大変便利な OOo も、やはりワールドワイドで開発されたアプリケーションを日本語化しているという流れもあってか、微妙に使いづらい点があった。その「微妙な」点を改善するのが、この記事で紹介されている OOo アドオン「日本語環境改善拡張」だ。どう「改善」されるかは前述の記事を参照していただきたいが、これで各アプリケーションの初期設定がより自然になり、使い勝手が向上する。このアドオンでは IPA フォントセットの存在が前提になっているので、事前に上記サイトから入手してインストールしておくか、IPA フォント同梱版をダウンロードした方がいい。

OOo には今後も期待大だが、開発陣が「MS Office に近づける」と頑張り過ぎてしまうかもしれない点は少々心配だ。次期メジャーアップグレードで勢い余って、「リボン風インターフェイス採用! より MS Office に近い操作感に!」等と言う惨事が起こることのないように祈りたい。

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