9月に構築したファイルサーバーで採用したマザーボード Intel D945GCLF2D は CPU が省電力の Atom でファンレスのくせに、グラフィックス・チップ上には 4cm のファンが付いている。これが 6,000rpm とけっこうなスピードで回るため、風切り音がうるさいと言う声も少なくない。しかし我が家では、入り組んだ場所に設置したこともあって稼働中のファンの音はそれほど苦にならず、CentOS 上で発生した NIC の問題が片付いてからは、特に問題もなく快適に使えていた。
しかし常時稼働によるダメージか、しばらく前から、グラフィックス・チップ冷却ファンの音が構築当時と比べて明らかに大きくなって来た。回転するファンの軸を上から一瞬押さえて回転を止めるとしばらくは黙るが、またすぐ (数秒~数十分後) に復活してしまう。この騒音は完全に許容範囲を超えているので、ファンを交換して根本解決を図ることにした。
サイズを間違えなければ、選択肢はけっこう多い。我が家の D945GCLF2D 搭載ファイルサーバーに GUI 環境はインストールしておらず、普段はディスプレイも接続していないので、グラフィックス・チップの負荷は低い (はず)。そのためファンの最大風量はあまり重要ではないと考え、低速で静かな RaidMax ファン 40mm D40BL-12A に決めた。このファンはボールベアリング採用で回転数が 4,000rpm、音圧レベルが 21.5dB、耐久時間が 50,000時間、最大風量は 3.5cfm と言う代物。音圧レベルや耐久時間と価格のバランスがいいと思ったのが、採用の理由だ。我が家の環境ではひょっとして冷却ファンは不要なのでは、と言う気もしたが、重要なデータを管理する本番運用中のファイルサーバーを熱暴走でブッ壊してしまってもつまらないので、冒険は控えておいた。
商品を入手後、すぐさま交換作業に取り掛かかった。交換作業自体はごく簡単だが、ファンのサイズが小さく風量がささやかなため、取り付けたファンの向きが正しいかどうかが、意外とわかりにくかった。これはティッシュペーパー等の薄い紙を細く裂いてファンの近くに持って行くと、確実に確認できる。せっかくのファンが逆向きに取り付けられていては、意味がない。
結果は一目 (聞?) 瞭然。ケース自体の排気ファンが止まっていると、ほとんど無音と言ってもいいレベルだ。素晴らしい。