少し前に自宅の CentOS 5.4 上に構築した Samba ドメイン (+ OpenLDAP 2.3.43) の PDC を 3.3.9 → 3.4.5 にアップグレードしたので、実機の環境を移行する予行演習として、VirtualBox
3.1.4 上の仮想マシン (以下 VM) に素の Windows 7 Ultimate をインストールし、ドメイン参加させてみた。実機に搭載するグラフィックス・カードの Aero 対応がわかっていて、他に検証が必要なハードウェアがなければ、無理にデュアル・ブート等の環境を構築する必要はない。
尚、VirtualBox で VM を作成する際は、ネットワークがデフォルトで NAT になっていることを認識しておいた方がいい。意図して NAT のままにする場合は問題ないが、デフォルトがブリッジの VMware シリーズ等に慣れていて気付かないと、ハマる可能性がある。
Windows 7 で Samba ドメインに参加する際にレジストリの編集が必要なのは、以前のエントリーと同様。しかし次のように変更箇所が減っている点に、Samba の進歩の跡が見える。
- "HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\services\LanmanWorkstation\Parameters" 以下に値を追加。
- DWORD: DNSNameResolutionRequired = 0
- DWORD: DomainCompatibilityMode = 1
さて、上記設定で Samba ドメインに参加はできるものの、ドメイン参加直後に 「このコンピューターのプライマリ ドメイン DNS 名を "" に変更できませんでした」 とエラーが発生する。この現象は Windows 7 RC を Samba 3.3.x ドメインに参加させたときは発生しなかったような気がしないでもないが (イマイチ記憶が定かでない)、例えば Samba ドメイン名を "DOMHOGE" とすると、DNS サフィックスもそのまま "DOMHOGE" になってしまう。それじゃ困るだろと手動で変更しようとしても、同様に失敗する。
DNS サフィックス変更不可
英語版の同じ場面
この現象を回避するには、再び次のようにレジストリを編集して、DNS サフィックスを直接任意のドメイン名に変更してしまえば OK。元ネタはこちら。
- "HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\services\Tcpip\Parameters" 以下の値を変更。
- String: NV Domain = "example.local"
これでようやく、正常にドメインに参加した状態になる。
Samba の旧バージョンも含めて、より詳細な情報はこちらのサイトが参考になる。バージョンによって、対応状況にバラつきがあるようだ。